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<No.17>同郷の安倍内閣誕生おめでとう!!

  • 大方の予想通り安倍晋三官房長官が小泉総理大臣の後継者に選ばれ9月26日に新内閣が発足した。
  • 山口県では8人目で戦後最年少の上に、父の晋太郎氏が私と同じ町内に住んでいたことがあり、晋三氏も同郷の選挙区出身と言うことで、地縁の深さは何者にも代え難い親しみを感じる。
  • 小泉純一郎という個性の強い且つ信念に基づいたトップの行動は、バブル崩壊後の失われた10年で陳腐化の進んだ日本を、新しいパラダイムに作り変えるための第一歩として、既得権益構造のぶち壊しにかなりの成功を収めたが、彼はその実働部隊の中心として大いに汗を流したものと思う。構造改革は日本国民のみならず世界の注目の的であったが、国民の圧倒的な支持の下に実行された厳しい施策はこの5年間でかなり進展し、経済は回復を続け、将来に多少明るい展望が開けてきたように思う。しかし本格的な再建はこれからであり、就任直後の記者会見での発言や組閣においてもそれを意識した考えが随所に見られたことは好ましい。
  • 「美しい国の建設」とはちょっと青っぽい言い回しのようにも感じるが、首相補佐官を増強して内閣主導の運営を目指すことは、現在の激動の時代には相応しい選択だと思う。小泉内閣で壊した古いシステム不良資産を、新しいシステムと高付加価値の資産へどのように作り変えていくかがこれからの課題である。
  • 一方、世界はアメリカ一極覇権の時代から、ヨーロッパやロシアの復権、そして中国、インド、ブラジルなど新興人口大国の複数覇権へと変化しつつあるようだ。先般、西安と北京を旅行した時に、10年前の話とは大きく異なり、街の勢いが日本の昭和の高度成長期に匹敵するように感じられた。こうした国と無関係には存在できないことも事実であろう。
  • また、敗戦直後の時代と環境が様変わりしている現代にあわせて、国の基礎である憲法の改正も当然必要だろう。更に将来の日本を背負って立つ子供たちの教育全般の見直しや、高齢化社会に安心して生活できる社会保障の確立など利害の対立する懸案も山積しているが、自民党総裁として可能な2期6年の任期をフルに活用して、目指す「美しい日本」を建設して欲しい。
  • 来年の参議院選はその一里塚に過ぎない。70%を超える国民の大きな支持を得てスタートした新鮮な安部内閣の長期政権の活躍を大いに期待したい。