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<No.2>季節の変わり目に思う

前線が北の方から南下してきました。春の桜前線とともに日本人にとって、季節の移り変わりを実感するビッグイベントです。

昔は桜前線が北上するにつれて、世の中の活動が活発になり元気の出てくる一方、紅葉前線は逆に活動の収束と位冬篭りに向かうイメージがありましたが、近年は暖冬の影響、スキー、スケートなどウインタースポーツの隆盛、暖房設備の普及、海外旅行の活発化などで、そんな感じは薄れてきました。

食べ物においてもハウス栽培や輸入品の増加で、本来の味覚が失われ、天高く馬肥ゆる、食欲の秋は死語になりつつあります。

自然の叡智、美、産物を損ないつつある人間が、その手ひどい仕返しを受ける前に環境の修復保全にもっと目を向ける時期に来ているように思います。

”国敗れて山河あり、城春にして草木深し・・・”という詩がありますが、草木まで失えば生物は生きられません。

 

人と地球の共生はどうあるべきか、美しい紅葉を眺めながらまじめに考えるこのごろです。